学資保険だけじゃない。賢く教育費を貯める方法

学資保険だけじゃない。賢く教育費を貯める方法

待望のお子さんが誕生し、お子さんの将来のことを考えますよね。少子化が進んだ現在では大学に入りやすくなり、その反面、少子化のあおりを受けて定員割れを起こす大学も出てきました。




授業料・施設費等の維持費は年々増しており、今のお子さんたちが大学入学を迎えるとき、進学費用が現在より少なくなることはどうも期待できそうにありません。そうすると、教育費の積立ては「大学進学資金」であることを念頭に17年、18年という時間を掛けてコツコツと積立てを行う必要があります。

 

(関連記事)

「教育費の貯め方と晩婚夫婦の家計リスクを考える」を読む

学資保険は時代遅れに

インパクトのあるタイトルを書きましたが、バブル期のように保険会社の予定利率が7%、8%ある時代を経験した親世代は、学資保険の加入を勧めてきます。

昔は学資保険は高予定利率のお宝保険の一つでした。しかし、マイナス金利政策の影響を受けてどの生命保険会社も軒並み返戻率を下げていますので、学資保険が唯一の積立方法ではないということをまず知ってください。

学資保険は運用商品の一つであり、もちろんそれを選ぶこと自体は間違ってはいませんが、加入条件によっては元本割れを起こすこともありますので、よく理解した上で加入してください。

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賢く貯める方法の前に

大学進学・在学中の資金として最低300万円、500万円を目標に教育費を積み立てるということは前回書きました(「教育費の貯め方と晩婚夫婦の家計リスクを考える」を読む)この金額に家計に過度な負担を掛けずに近付ける方法があります。

その方法とは、児童手当を全額貯める・投資に回すことです。

児童手当は専用口座で貯める

児童手当は、日常生活費と一緒に何に使ったか分からない、光熱費の引き落としのお金とならないように専用口座を開設して振り込み手続きを取ってください。

では児童手当を簡単に押さえておきましょう。

児童手当

3歳未満 1万5,000円×3年間=54万円

3歳~中学校卒業まで 1万円×12年間=144万円

合計 54万円+144万円=198万円

※第3子の場合は分かりやすさの点から考慮していません。

最初から当てにせず無いものとして全く手を付けなければ、家計を傷めずに約200万円の教育資金を準備することが可能です。このお金を生活費や給与口座など他の引落口座と一緒にしてはダメです。あれば使ってしまうのが人間の性。したがって繰り返しになりますが、児童手当用のお子さん名義の口座を作りましょう。

学資保険で備える

昔ながらの学資保険で積み立てる方法を紹介します。学資保険を選ぶ場合は、入院特約などの医療特約を外して返戻率が高いフコク生命やソニー生命保険を選びましょう。現在は、どの自治体も乳幼児は医療費が掛からず、自治体によっては小学生以降も入院費用の助成があり、高額医療給付制度もあるため、余り医療特約を付加するメリットはありません。なお、医療特約を付加した場合は元本割れを起こすことがほとんどなので、実際に掛けた保険料と満期金額をシミュレーションして確認してください。

フコク生命みらいのつばさ

ステップ型とジャンプ型を選べます。要は複数回にわたって支給を受けるか、一度に支給を受けるかの違いです。具体的な支給は以下のとおり。

  • ステップ型:3歳(幼稚園入学)、6歳(小学校入学)、12歳(中学校入学)、15歳(高校入学)、18歳(大学入学)、20歳(成人)、22歳(満期時)
  • ジャンプ型:18歳(大学入学)、22歳(満期)

返戻率は、ステップ型で104.7%、ジャンプ型では105.5%です。学資保険の満期は一般的に18歳か22歳が多いのですが、「みらいのつばさ」は22歳満期。18歳満期に比べて保険会社側が資金を預かって運用する期間が長いため、より貯蓄性が高くなっています。マイナス金利の影響を受けて軒並み返戻率を下げる保険会社が多い中で高い返戻率を維持しています。

ただし、これらのタイプの保険料の払い込みは11歳となっていますので、その分、月々の負担が大きくなるというデメリットがあります。

満期保険金 100万円の場合 受取総額〈祝金累計額+満期保険金〉210万円コース 受取総額 2,100,000円 払込保険料総額 2,004,552円 戻り率 約104.7%

フコク生命HPより転載

契約者 30歳 男性
被保険者(お子さま) 0歳
保険期間 22歳満期
保険料払込期間 11歳
兄弟割引適用 なし
口座振替月払保険料 15,186円

ソニー生命

ソニー生命の特徴は、円とドル建ての2つを選ぶことができます。もう一つの特徴は10歳払込みタイプがあることです。大学進学前に払込を終えることで大学進学中に毎年、5年間に分けて受け取れるタイプも人気があります。この場合の返戻率は107.2%(年払いは108.0%)と高い水準です。18年払込みタイプの場合は年払いで104.6%とこちらも高い水準です。

もう一つのプランは、ドル建ての「学資プラン」という名の養老保険です。返戻率は128.6%という学資保険の中ではトップの返戻率です。

ドル建てを選ぶ際の注意点

ドル建で積み立てた後は、ドルから円に換えて受け取ることになります。そのとき円安になっていれば利益になりますが、円高になっていれば損失です。為替リスクと引き換えに上記の高い返戻率があると考えれば良いです。加えて、ドルから円に戻す際は手数料が必要ですので、最終的にいくら手にできるかは大学進学時のときの為替次第です。1年先のアメリカの経済が分からない中で17年以上先のことですから、その時点が円安なのか円高なのか誰にも分からないというリスクはあります。

筆者の体験

数年前に高利率に惹かれて米ドル建ての定期預金をしたことがあります。満期を迎えて引き出そうとしたところ、そのころが預金時より円高になっていましたので、引き出したくても引き出せませんでした。円安になるまでドルのまま持たなければ損することは確実でした。しかし、大きな買い物の費用に充てるため、必要に迫られ泣く泣く円に戻しました。満期時の為替がアメリカの政治や経済状況、日本の経済状況に強い影響を受けるということがどういうことか身に染みて分かりました。それ以来、必要な時に引き出せない商品(ドル建て)、高い手数料がかかる商品は利用しないことにしました。

 

返戻率が18年で107%というのは他の学資保険の中では高い水準です。ただし、年利に換算すると1%を割るので、銀行の定期預金に比べたら高い利率であることは間違いありませんが、そこまで良い商品でお勧めですとまでは言いえないのが本音です。

銀行も超低金利、学資保険は少しマシなレベル、投資信託は大きく増やせる分リスクが伴いますし、18歳時に元本割れの可能性もあります。個人国債という方法もありますが、高い利率は期待できず、またシステム上、複利効果が望めないため、長期間の運用には向いてないと考えます。

あなたならどうする?と尋ねられたら

「あなたなら、どうするの?」と尋ねられたら。



筆者であれば3つの商品で運用します。

ソニー生命の学資保険に加入

  • 円建て
  • 満期200万円
  • 18歳払込
  • 年106,188円(月換算8,849円)

ジュニアNISAで18年間運用

  • 投資信託三井住友TAM日経225 インデックスe、ひふみプラス、ニッセイ外国株式インデックスファンド等)
  • 年10~12万円(児童手当、お年玉、お祝い)を目標
  • 臨時収入をこの証券口座に移して運用

財形貯蓄(又は給料口座の銀行で自動積立)で積立て

  • 日本生命、東京海上日動火災保険などの生保・損保会社の財形貯蓄を選択
  • 毎月5000~1万円を積立て

筆者であれば以上の方法で500万円を目指します(実際に行っています。)。

複数の商品で運用するメリット→「教育費の貯め方と晩婚夫婦の家計リスク」を読む

最後に

学資保険は以前のように魅力的な商品ではありません。ただし、全面的にそれに代わるほど安全かつ利率の良い商品というのも無いのが現実です。

そうすると、リスクを分散させながら、守りながら増やすという手法を選び、返戻率は低くなるものの確実に貯められ保障のあるソニー生命の学資保険とジュニアNISAを利用し、余力で積立てを行うことで500万円に限りなく近づくことが可能です。

 

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