コーチングの技術「感謝と承認でデキる部下を育てる」方法

コーチングの技術「感謝と承認でデキる部下を育てる」方法

部下職員を持つ管理職員は、得てして仕事や業績の成果を褒めてしまいがちです。褒めること「承認」自体は良いのですが、事務職などは業績アップに直接結びつく業務が目立たない場合があります。そのような場合に、どのようにやる気を引き出すかという方法について紹介します。

感謝と認知・承認

行動科学マネジメントでいう認知は「行動」に対するもの、つまり部下職員が望ましい行動を取ったときに「この文書は分かりやすくて良かった。有難う、良い資料ができて助かったよ」などと部下職員の存在を認知・承認して感謝を示すことが「動機付け条件」となります。部下は認知・承認を通して、自分の成長を認識し、さらなる成長に向けてチャレンジするエネルギーを得るのです。

※動機付け条件とは、人は自分の価値観に基づいて行動します。この価値観を行動科学マネジメントで動機付け条件と呼びます。

動機付け条件の把握

話は前後しますが、部下の価値観(望んでいることやメリットとなるもの)、動機付け条件を正確に把握することです。そのためには、部下とのコミュニケーションが必要です。コミュニケーションを取る目的は仲良くなることでも、部下の人となりを知ることでもありません。語弊があるかもしれませんがそれは二の次です。真の目的は部下を的確にマネジメントをしてチーム・課・部の業務を円滑かつ高パフォーマンスを図るため、そのために部下の価値観を引き出して把握するのです。

マネジメントは部下に会社組織の業績アップに結び付く行動を継続させるために行います。そのために行動の結果に価値観を与える、メリットのある結果を用意するのがリーダーとしての役割でもあります。メリットや価値観は報酬(お金)とは限りません。

お金≠報酬

部下が望むメリットや価値観は報酬(お金)とは限りません。上記で述べた「感謝と認知」もその一つ、仕事のバートナーとして存在を認知し、感謝することです。それも具体的に「〇〇さんがいてくれて、やってくれて助かった」と態度で示すことが重要です。

次に、成長の欲求の高い部下職員には、その成長を後押しすることも報酬に値します。各種セミナーへの参加、キャリアアップのための研修に参加させることも報酬となります。

また、その場で直ぐに行動を褒める・賞賛することが報酬になります。マネジメントでは「PST」が望ましい行動を継続するのに効果的であると考えられています。

  • P ポジティブ
  • S 直ぐに
  • T 確かに(確実に)

「頑張って業績を伸ばしたらボーナスが出る」と経営者から鼓舞されてもお金は「すぐに」は貰えませんし、金額は会社の判断や業績にも左右されるため「不確実」です。これに対して、現場の上司(リーダー)は、部下の行動を把握することが容易なので、このPSTを実践することができます。つまり、ポジティブな言葉で・直ぐに・確実に褒めることができます。この褒める行為こそが「できる社員」をつくり、望ましい行動を継続させることができるのです。

リーダーは、部下職員の行動を観察しながら望ましい行動を取った場合にはその行動を褒めることで部下職員を成長させ、やる気を引き出し、「できる部下」に育成していくことができます。

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行動を数値化して褒める

飽くまで褒めるのは「行動」です。部下の行動の数を具体的に評価します。部下の仕事に対して意欲的な姿勢や積極性を褒めることも信頼関係を築く上では大切です。しかし、意欲的や積極的は、見る側の主観によるものであり、個人差が生じてしまいます。それよりも顧客を訪問する数を報告させるなど、行動を数値化して「見える化」することで計測が可能になり、「〇件訪問したんだね、頑張ったね」と行動を褒めることができます。

コーチングの技術・褒める

褒められることが成功体験になる

努力によって得た成果(成功体験)が達成感と自己効力感を引き出して、さらに次の努力へと向かわせる「成功のスパイラル」に向かいます。早い段階で確実にこなせる課題を与えてクリアし、成功体験を積ませることが重要で、課題をクリアしたときには明確に・具体的に・直ぐに褒めます。上司・リーダーから褒められた経験が「成功体験」となって部下を次の努力へと向かわせます。

リーダーにとっては、大切なこと、それは、まず部下をよく観察すること。そして、その人特有の強みや特徴を把握し、そのことを事実として伝えることです。このような承認・認知は、お互いの信頼構築に繋がり、相手のやる気や自発性を強く促すエネルギー源となります。

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