刑事事件・犯罪を起こした犯人の呼び方
被疑者と容疑者の違い
ニュースなどで耳にする容疑者や被疑者という呼び方ですが、刑事訴訟法では被疑者と呼びます。
被疑者とは，警察や検察などの捜査機関から犯罪の疑いをかけられ捜査の対象となっている人で、起訴されていない人を指します。
ニュースなど報道で容疑者と呼ぶので、こちらの方が聞き馴染みがあると思いますが、容疑者は被疑者と同じ意味です。
ウィキペディアによれば、1984年（昭和59年）4月 NHKが「容疑者」呼称の使用開始しました。その理由の一つとして、「被疑者」が「被害者」と発音が似ており、間違える可能性があるため「容疑者」を用いるとされています。
被告人と被告の違い、どちらが正しいの？
刑事裁判では被告人、民事裁判では被告
警察、検察から犯罪の嫌疑を掛けられた人を被疑者と呼ぶことは上述しました。
被疑者が検察官から起訴された場合に、法律上の呼び方が被告人に変わります。
被疑者→起訴→被告人
起訴というのは、刑事裁判に掛けられることを指します。
刑事裁判で有罪の判決が下った場合には、死刑・懲役刑・禁固刑・罰金刑などの罪を受けることになります。
こうした刑事裁判のイメージがニュースなどの報道で流れると、被告という響きがいかにも犯罪を犯した、悪いことをしたようなイメージを抱かせてしまうのです。
正確には被告人なのですが、マスコミは被告という呼び名を継続して使用しています。
被告とは本来は民事裁判において訴えを提起された者のことを指し、刑事裁判の被告人とは異なります。