裁判所書記官の年収・転勤・難易度・出世、裁判所書記官になるにはを解説

試験内容や難易度

筆記試験科目は、すべて論文です。

法学部卒

(一部生)

一部生以外

(二部生)

憲法・民法・刑法・訴訟法(民事・刑事選択) 憲法・民法・刑法
口述試験 口述試験

 

1年間に入所できる研修生の定員がありますので、法学部卒(一部生)は200名程度、一部生以外の二部生は100名程度と狭き門のようです。

裁判所事務官の採用試験を突破した人の中には旧帝大をはじめ難関国立・私立大学出身者が多く占めているようですから、裁判所書記官になるための試験の難易度も当然ながら易しいものではないと思います。

法学部卒の場合でも競争率が高いために合格までに数年かかる場合も珍しくありません。

二部生の場合は、高卒であっても学部卒であっても試験内容は同じですが、定員が少ないため、高卒や専門学校卒の裁判所事務官は相当の努力をしなければならないのは明らかですね。

 

若い裁判所書記官はいる?

裁判傍聴は自由ですので、お近くの裁判所に訪れるとお分かりになると思いますが、20代の女性書記官や男性書記官も活躍されています。

法廷に立ち会っている裁判所書記官は30代前後~40代半ばの方が多い印象です。

裁判所書記官としてスタートを切る年齢が研修所を卒業して以降になるため、20代の裁判所書記官はそれだけ早く試験に合格した優秀な方だと思います。

ニュース番組で法廷の様子が流れたときは、裁判官席の下に座っている黒い服を着た人が裁判所書記官ですから、若い男性・女性か注目してみるのも面白いですね。

 

裁判所書記官の転勤・異動・出世

転勤・異動

裁判所書記官の身分は国家公務員ですから他の国家公務員と同様に異動があります。

同じ部署や同じ裁判所に定年まで勤めるということは無く、二、三年おきに部署を変わる異動や勤務する裁判所が変わる転勤が行われています。

ただ、他の国家公務員とは異なり、全国津々浦々を転勤するような異動は少ないようです。

法曹(裁判官、検察官)は全国転勤ですが、裁判所書記官の場合は一定のエリア内での異動が多い印象です。

 

出世

裁判所職員採用試験の受験パンフレットには、以下の表のように裁判部門と事務局部門を行き来しながら出世するコースが紹介されています。

裁判部   事務局
首席書記官 事務局長
次席書記官 事務局次長
訟廷管理官 事務局課長
主任書記官 事務局課長補佐
裁判所書記官 事務局係長

 

裁判所書記官から試験を受けて、検察官副検事になる道、簡易裁判所判事になる道もあり、一度退職してから、それぞれの道に進むことになります。