電話が怖い、敬語が使えない新入社員の指導方法(言葉遣い、相槌)と考え方

相槌「うんうん」はマナー違反

新入社員の中には、先輩社員から仕事を教えてもらっている際、上司から業務の指示を受けている際に「はい」と返答すべきところ、「うんうん」と相槌を打つ社員がいます。

これは明らかにマナー違反ですから、すぐに修正させる必要があります。

特に取引先や直属の上司よりも上の上司と話す際に、「うんうん」と相槌を打とうものなら、新入社員の指導係の先輩や直属の上司がお叱りを受ける場合もあります。

何よりも、新入社員自身が気が付いていない場合もありますし、「うんうん」という相槌も許されると勘違いしている場合もあります。

相槌には「はい」もしくは「ええ」を使用するように指導・助言すると良いです。

 

時代背景の違い

指導係を任された先輩社員や上司の方々は、自分たちが入社したときにはここまで丁寧に指導されていないという方が多いのではないでしょうか。

現代の新入社員には、一昔前では考えられなかった細かい対応手順を教えなければなりません。

手取り足取り、痒い所に手が届くサービスが当たり前の時代を過ごして社会人になっていますので、「教えてもらって当たり前」と思っている新入社員が多いのが事実です。

また、彼らは子どものころから習い事で水泳やピアノを教わり、勉強は幼児教室や学習塾で教わり、外遊びでさえアドベンチャースクールで習ってきました。手取り足取り、細かな点まで教わって育てられた世代です。教えられることに抵抗はありません。

むしろ、何かをやるのに「誰からも教えてもらえない」ことはあり得ないと思っている社員が多いのです。したがって、仕事を指示をしても「教えてもらっていないので、できません。」と断る社員がいるのも当たり前と言えば当たり前です

そういう時代背景に育った世代が社会人になった途端に「仕事は見て盗め、自分で考えてやれ、上司や先輩の背中を見て学べ」と言われてもできるはずがありません。

上司や先輩が期待するような「お手数ですが、ご教示お願いします。」という態度を求めるには難しい世代だと思います。

「大人なんだから自分で考えろ」という自発的な思考ができるようになるまで、それ相応の時間が掛かりますので、突き放した指導は育成に時間が掛かりすぎ、効率的ではありません。

結局のところ、大変な思いをするのは、仕事を部下に任せられない、いつまでたってもOJTに時間を掛けなければいけない上司や先輩社員の方です。

育ってきた時代背景が違うことを受け入れ、それ前提とした心構えが指導係や上司にも求められています。

 

指導についての考え方

「初めてのおつかい」をさせる親の気持ちで接するという考え方です。

何度もお使いに行ったことのある子と、小学生に上がって生まれて初めてスーパーにお使いに行かせる場合とでは異なりますよね?

新入社員の指導

お店に行くまでの経路、交差点を渡るときの注意、スーパーに入ってから目的の商品がある場所の説明、お金の渡し方、袋に入れて自宅に帰ってくるまでの経路や注意点などを細かく分解しながら丁寧に伝えるでしょう。

それと同様のことを、つまり指示する業務を分解して手順や注意点を細かく伝えながら指導する必要があります。